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生産管理概論の試験範囲
2018年度第1次試験
生産管理の前提知識
製造業の特徴
①製造業では「もの」を作る
製造業では「もの」を作る。「もの」とは、物理的な(形のある)財(財貨)である。
それに対し、流通業(卸売業・小売業)は、「もの」を流通させることで価値を生み出す。また、サービス業では、非物理的な(形のない)財(財貨)である「サービス」を提供する。
余談であるが、ひらがなの「もの」とカタカナの「モノ」はしばしば区別される。ひらがなの「もの」は、製品そのもの(物そのもの)を表す。それに対し、カタカナの「モノ」には、「付加価値が加わった物」という意味や、「人の役に立つ物」という意味が込められている。
②「もの」の価値は「加工と組立」から生まれる
製造業の経営活動の基本は、「もの自体の価値」を生み出すことである。
それに対し、流通業の経営活動の基本は、品揃え、価格設定、販売活動上の工夫、立地、情報提供など「もの自体の価値」以外の価値を生み出すことである。
「もの自体の価値」は「加工と組立」から生まれる。加工とは、低い価値の財(原材料・部分品など)に物理的変化や化学的変化を加えて、より高い価値の財(製品・半製品など)を作ること。組立とは、低い価値の財(原材料・部分品など)を組み合わせて、より高い価値の財(製品・半製品など)を作ることである。
加工と組立を合わせて、広義の「加工」という。
③「加工と組立」の質を高めるために「プロセス」を重視する
JISの定義では、製品とは、「活動又はプロセスの結果」である(JIS Z 8141:2001 -1219)。製品の価値の源泉は活動やプロセスであるといえる。
プロセスは「工程」ともいう。加工が行われるプロセスを「加工工程」、組立が行われるプロセスを「組立工程」という。
生産管理のメインは、プロセス(工程)を管理することである。
④「プロセス」とともに「ニーズ」を重視する
ものが不足していた時代は、消費者の選択肢が少ないため、「作れば売れる時代」であった。
現代では、ものが増え、消費者の選択肢が広がり、消費者の価値観が多様化した。
「作れば売れる時代」では、「加工と組立」から生み出される価値だけで、製造業の経営活動を支えることができた。
しかし、消費者の価値観が多様化した現代では、流通業が「売れる仕組み」を開発しているのと同様に、製造業でも「売れる製品」や「売れる仕組み」を開発することが求められる。
そのためには、消費者のニーズを素早く把握し、すばやく製品化することが重要である。
生産管理の基礎
参考文献
参考サイト
“ものづくり”と“モノづくり”の違いを知ってる? | 正社員で工場のお仕事探し【UTエイム】
日本独自の言葉である「モノづくり」とはなにか |IT・Web・機電の派遣求人ならパーソルテクノロジースタッフのエンジニア派遣