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上に甘く、下に厳しい人
上司やお客様に対しては、お世辞やごますりをしてやさしい態度を取るが、部下や下請業者に対しては、怒鳴ったりして厳しい態度を取る人がいる。
こういう人は、第三者に悪い印象を与える可能性がある。
例えば、ある部署の中で上司が部下を怒鳴っている場面を他部署の人間が見たとき、その上司は他部署の人間に悪い印象を持たれる可能性がある。
これは、心理学の「スライム効果」(the slime effect)と呼ばれる理論に基づいている。
上位者(上司やお得意様など)に対しては、卑屈なまでにへりくだるのに、下位者(部下など)に対しては、不遜な態度をとっていると、その姿を見た第三者からは非常に悪い印象を受ける。これをスライム効果と呼ぶ。
(内藤誼人(2008)『ビジネス説得学辞典―交渉を支配する986の戦略・理論・技法』ダイヤモンド社より引用)
第三者に悪い印象を持たれることは、仕事やビジネスにおいて、不利な状況を招く可能性がある。例えば、お客様からの注文を止められたり、人事評価が下がったりして、出世に影響を及ぼす可能性がある。
対策・対応策・対処法
- 下位者に対しても、褒めるなどして、優しい態度をとる。
- 下位者を叱りつけるときは、第三者のいない場所で行う(逆に、叱られる側の人間は、第三者にその場面を見せるように仕向け、叱る側の人間の印象を下げることを狙う)。
参考文献
内藤誼人(2008)『ビジネス説得学辞典―交渉を支配する986の戦略・理論・技法』ダイヤモンド社
Vonk, R. (1998). The slime effect: Suspicion and dislike of likeable behavior toward superiors. Journal of Personality and Social Psychology, 74, 849-864