目次
第３類危険物とは
第３類危険物は、自然発火性物質および禁水性物質である。
第３類危険物に該当する物品の多くは、自然発火性および禁水性の両方の性質を有する。ただし例外として、リチウムは禁水性のみ、黄りんは自然発火性のみの性質を有する。
自然発火性物質とは
自然発火性物質とは、空気にさらされることにより自然発火する性質を持つ物質である。
禁水性物質とは
禁水性物質とは、水との接触により発火し、もしくは可燃性ガスを発生する性質を持つ物質である。
第３類危険物に共通する性状
- 第３類危険物に該当する物品の多くは、自然発火性および禁水性の両方の性質を有する。つまり、空気または水と接触することによって、直ちに危険性が生じる。
- 例外として、リチウムは禁水性のみ、黄りんは自然発火性のみの性質を有する。
- 常温常圧（20℃・1気圧）で固体のものもあれば、液体のものもある。
- 可燃性物質もあれば、不燃性物質もある。
- 無機の単体・化合物もあれば、有機化合物もある。
第３類危険物の貯蔵・取扱い・火災予防の方法
- 禁水性の物品は、水との接触を避ける。
- 自然発火性の物品は、空気との接触を避けるともに、炎、火花、高温体との接触または加熱を避ける。
- 第3類危険物の物品のほとんどは禁水性を有するため、湿気を避ける。
- 空気や湿気との接触を避けるため、容器は密閉（密封）する。
- 蒸気の滞留を防ぐため、通風や換気のよい場所で保管する。
- 高温や直射日光を避けるため、冷暗所で保管する。
- 第3類危険物の物品の中には、不活性ガスの中で貯蔵したり、保護液の中で保存するものがある。
- 保護液の中に保存する場合は、小分けにして、危険物が保護液から露出しないようにする。また、保護液の減少にも注意する。
- 容器の腐食や破損を防ぐ。
第３類危険物の消火の方法
- 禁水性物質の消火に、水・泡系消火剤（水・強化液・泡）を使用することはできない。炭酸水素塩類等を用いた粉末消火剤または禁水性物質の消火のためにつくられた粉末消火剤を使用する。
- 禁水性物質でない第３類危険物（自然発火性のみの性質を有する第３類危険物。黄りんなど。）の消火には、水・泡系消火剤（水・強化液・泡）を使用することができる（冷却消火）。
- 乾燥砂・膨張ひる石（パーミキュライト）・膨張真珠岩（パーライト）は、すべての第３類危険物の消火に使用できる（窒息消火）。
第３類危険物の品名
- カリウム
- ナトリウム
- アルキルアルミニウム
- アルキルリチウム
- 黄りん
- アルカリ金属（カリウム及びナトリウムを除く。）及びアルカリ土類金属
- 有機金属化合物（アルキルアルミニウム及びアルキルリチウムを除く。）
- 金属の水素化物
- 金属のりん化物
- カルシウム又はアルミニウムの炭化物
- その他のもので政令で定めるもの
- 前各号に掲げるもののいずれかを含有するもの
カリウム
特性（形状・性質）
- 銀白色の軟らかい金属
- 比重は0.86で水より軽い。
- 融点は63.7℃、沸点は774℃。
- 吸湿性がある。
- 潮解性がある。
- 水と激しく反応し、水素と熱を発生する。
- アルコールと反応し（アルコールに溶けて）、水素と熱を発生する。
- ハロゲン元素と激しく反応する。よって、ハロゲン化物消火剤は使用できない。
- 融点以上に加熱すると、紫色の炎を出して燃焼する。
危険性
- 皮膚に触れると炎症の原因となる。
- 空気中に放置すると空気に含まれる水分と反応し、自然発火する危険性がある。
火災予防方法
消火方法
ナトリウム
特性（形状・性質）
アルキルアルミニウム
特性（形状・性質）
アルキルリチウム
特性（形状・性質）
黄りん
特性（形状・性質）
アルカリ金属（カリウム及びナトリウムを除く。）及びアルカリ土類金属
特性（形状・性質）
有機金属化合物（アルキルアルミニウム及びアルキルリチウムを除く。）
特性（形状・性質）
金属の水素化物
特性（形状・性質）
金属のりん化物
特性（形状・性質）
カルシウム又はアルミニウムの炭化物
特性（形状・性質）
その他のもので政令で定めるもの
特性（形状・性質）
前各号に掲げるもののいずれかを含有するもの
特性（形状・性質）